主演女優/エルミーラ・ゲーデス
ペルナンブコ州の田舎町カブロポーからオリンダへ10歳の時に引越してきて、以来15年間住んでいるの。ここで演劇をやっている友達の彼女が、ジョアォン・フェヘイラという舞台一筋の俳優の娘だった。それが縁でジョアォンと知り合ったの。彼はこの道45年のベテランで、新人とアマチュアの俳優を起用する舞台を毎年製作している。今でも続いているわ。あるとき、女の子が足りなくて私に声がかかり、友達もいたから軽い気持で入ってみたの。そのころの友達の中で、今でも役者を続けているのは私だけなのよ。
ロケ中は連日撮影で、ハードなスケジュールだった。でもすべてが初めての経験だったから、学んで吸収すべきことだらけ。映画とはどういうものなのか、たくさん学ぶことができたと思う。疲れることもあったけど、得られたものの方が大きい。今考えると自分でも信じられないくらい全力を出し尽くしたから、スタッフは私の体力と気力に驚いていたみたいね。
スエリーが追い出されるシーンでは、立て続けに10回ぐらいひっぱたかれたと思う。叩かれて痛いというよりも、胸が痛んだ。繊細な心情の揺れを表現するのがすごく難しかった。テイク1からテイク10まで、取り直すたびに涙が止まらず、コントロールできないくらいに感情が高ぶってしまって…。たぶん、テイク9のあとだったと思うんだけど、監督に「次で最後?」って聞いたら「そうだ」って言うのね。でもシーンが終わった後も泣き続けた。気持を立て直すために涙を全部出してしまいたかった。そしたら、彼がカメラを持って、ひとり打ちひしがれて泣きじゃくる私を撮りまくるの。もうほんとうに惨めだったわ。カメラは回り続けていて私にはどうすることもできなかったんだもの。でもあれこそが彼の狙いだったのね。今になってあのシーンを見直すと、なぜ彼がそうしたのかが理解できるわ。 |